チャフとフレアの違いについて

ハリウッド映画やゲームの世界で、飛行機や戦闘機が登場するシーンでよく出てくるのが、「チャフ」と「フレア」の2つのワードでしょう。
たいていセットで使われる2つですが、役割はそれぞれ異なっています。

目的は2つとも共通していますが、どちらも機体を守る妨害システムとして搭載されています。
違いは、「何を妨害するか。」という対象が異なっていること。

まず、チャフとは、レーダー電波を回避するためのものです。
パーティーなどで使用するクラッカーのように、遠くへ金属片を散布することで、レーダータイプのミサイルからのロックオンを逸らすことができます。
第二次世界大戦期のイギリスが導入したもので、ドイツの捜索レーダーなどを妨害するために開発されたものでした。
アルミ箔を必要な長さで切ってばらまくという最も単純かつ安価でできる妨害方法としても知られています。

一方のフレアは、熱源の探知を逸らすための妨害機能。
航空機のエンジン排気口から出る周波数帯と同じ赤外線を放射し、熱赤外線を探知するタイプのミサイルのロックオンを逸らすことができます。
標準のフレアは約2000℃で燃焼しており、チャフと比べると赤く輝いて見えることが特徴。
近年では機体の温度と同程度の熱源で燃焼する低音フレアや、夜間に発光しない隠密性フレアも開発されています。
またフレアの仕組みは、夜間に目標を捉えやすくするための照明弾としても応用されているのです。

金属片や熱源を放射するため、地上への危険性が危惧されることがありますが、チャフから放射される金属片は非常に細かいですし、フレアは空中で即座に燃え尽きるようになっているため、地上への配慮がなされていると言えます。

ちなみにロシアで行われる航空ショーでは、大量のフレアをアーティスティックに放射するパフォーマンスが人気を博しているようです。

 

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